拡大してみると
天保4年の津波の被害や、明治の43年の大火で母屋が失って色々な書物や書類は失ってしまったが、塗師藏にわずかに残ったものは塗師道具と過去帳や屏風だった、写真には仏壇の奥にあった「農商普通用文」商いに関しての手引書として知られる古書や江戸1849年生まれの初代武七の名が書かれた覚書帳の表紙や顧客からもらった手紙、更に古い注文書など、中には朱塗り20人前の膳や椀等色々記載されている。屏風の下張りに入っていたから残った物だ。
中には、輪島が素麺の産地であった名残の素麺の袋など、不思議に色々な物が無造作に入っていた。
屏風の下張りの事を聞いたことはあるが、身近なものとなるとできるだけ判別できるものは解読し添え書きを付けて、子孫に残しておきたいものだ。
この様なブログを書き始めているのは、漆の事を繋いで行こうとする人達に、残したい事があるからだ。
漆というしかも唯一国指定の重要文化財に指定され、他産地に類を見ない、下地塗り工程に工夫や技を注ぐ事が出来たのは何故かを考えて見よう。
その事は、輪島塗の業界のパンフレットや漆芸美術館の資料にも書かれていない。
その話は次回にします。
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