ドラマに使われた豪華な蒔絵化粧箱と同等の写真を掲載
これは、油小路三井家の家柄相当の、蒔絵化粧箱(鏡箱)を部屋隅に置いたシーンを作ったのだろう。大名道具であるような豪華な品である。
工房の道具には昔から家に在った物をよく使っている。金粉を入れる箱をあらためて見ると、昔から不思議に思っていた箱の上部の穴であるが、その謎がわかった。
たしか櫛などが入っていた物だと聞かされていたが、ドラマで写真の様な道具を見つけて、その穴の事を思い出した。
調べてみると、江戸時代の庶民の生活にも豪商や名家の特別の蒔絵ものではないが、漆塗の鏡箱があったそうだ。そうだと知ると、江戸時代の工房の様子が現実味を帯びてくる。
その工房の金粉を入れる箱として使っている箱の写真を掲載します。
蒔絵もありませんが、箱の引き出しも中から外まで全体を丈夫に漆塗りされていて、蒔絵師の道具では見られない特別仕様で工房の宝物だ。
その道具箱は、以下のものだ。
上部に穴が開けられている。引き出し上に扇形の刳りが見えるが、実は裏側に同じ高さにおなじ刳りがあるのだ、移動させる時に指が入り持ちやすくなっている。それが扇形だ、粋な細工である。
工房のwebサイト
http://makie.urushi-net.jp/makie/
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