2014年07月08日

「輪島塗の産地から漆万年筆 新発売」 <4>世界の万年筆と日本の蒔絵万年筆

「輪島塗の産地から漆万年筆 新発売」 <3>世界の万年筆と日本の蒔絵万年筆

万年筆を漆や蒔絵で飾ろうとした松田権六氏は、世界に漆器を使ってもらえないかもしれないが、印鑑ではなくPenでサインをする世界では、万年筆こそ漆芸の技や装飾の良いステージだと考えたのではないかと推測する。

だが、日本の現状を見ると、世界の会社や宝飾などのブランドとはどうも異質なように感じるのは、私だけではなく世界の高級品を扱っているバイヤーからも聞こえてくることなのです。

1010をご存知の方は、日本の装飾万年筆と比べてどう思われるだろうか。
蒔絵万年筆の多くの装飾は、流通を考えた量産の品は別として、日本の美術や古典を使っているが、消化しきれていないデザインが多く、とりあえずは緻密な技を魅せようとしたものなど、色々な万年筆が作り出されている。

ものづくりには、プロデュースが必要で、過去の名品や素敵なものが作り出されたのは、良いプロデューサーがいたからである。Caran d'AcheやCartierがつくれるPenを日本のメーカーは何故作れないのだろうか?

蒔絵のファンとして残念に思うと漏らされたパリのお店のオーナーの声が耳に残る。
また、今密かに、海外から日本の漆芸装飾を使った色々な商品企画が持ち込まれようとしていることを、日本のメーカーは気づいているはずだけれど・・・・。

(続く)
posted by 漆ネット at 15:21| Comment(0) | 職人 工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。